生徒会室の扉を開けた瞬間、目に飛び込んできたのはまぶしい黄金の光だった…。
何がどうなっているかわからない。
最近、夢によく出てくる大切な人がいる。
それも、目の前の生徒会室に。
ここにいることがあり得ない人なのに…。
固まっているルルーシュに彼は笑いかける。
「…ルルーシュ。相変わらず、突発的なものが苦手みたいだね。」
彼の言葉に、本物だと実感する。
また、彼に会えるなんて思ってもみなかった。
私はもう存在しない人間で、彼は皇族。
こんなにも離れている存在だから…。
涙があふれてくる。
彼の顔をちゃんと見たくて、必死に涙をぬぐおうとするがとまらない。
「…お…兄様、シュナイゼルお兄様!!」
呼びたかった愛しい人の名を呼ぶ。
その声に、シュナイゼルもルルーシュの方に駆け寄り抱きしめる。
少し強めに…。
少しの間、強く抱きしめあった。
「少しは落ち着いたかい?私の愛しい異母妹。」
シュナイゼルの言葉に、ルルーシュは泣いたことによって乱れた呼吸を整える。
「…はい。お恥ずかしい所をお見せしてすいません。」
「何を言ってるんだい。私も泣きそうなぐらい嬉しかった。」
「お兄様…。」
「ルルーシュが死んだと聞かされたとき、私は絶望したよ。だけど、君がそのぐらいで死ぬとは思えなかった。だから、ずっと君の事を探していたんだ。こんなにも時間がかかってしまったけど…今度こそ私に、君の事を守らせて欲しい。あのときは力がなくて守れなかったが、今は十分つけたからルルーシュを守ることができる。君を死んだナナリーのためにも幸せにしたいんだ。」
シュナイゼルの言葉にルルーシュは下を向く。
黙ったまま動かないので、シュナイゼルは不安に思う。
「今更…遅いだろうか…?」
「…ひっく。…お、お願い…します、シュナイゼルお兄様。」
「嬉しいよ、ルルーシュ。」
ルルーシュの返事にほっと息を吐いて、ギュッと抱きしめる。
そして、ずっと言いたかったことを口にする。
「ルルーシュ、…私の妻になってくれないか?」
「えっ?つ…ま?」
「そうだよ。恥ずかしい話だが、ずっと好きだった。1日たりとも君の事を忘れたことはないよ。」
「嬉しいです。私もずっと好きでした。」
「本当かい?愛しているよ、ルルーシュ。君を絶対に幸せにする。」
シュナイゼルはまるで全てに誓うかのように言った。
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