『THE ONLY PERSON』Ⅲ

アッシュフォード学園の裏門に1台の高級な車が停まる。

まるで、誰にも見つからないようにしているかのように…。

そう。

あの人を乗せて…。

 

 

 

「ねぇ、ルルちゃん。悪いんだけど、ちょっと生徒会室に行って、進行用紙をとってきてくれない?忘れちゃたの。」

「全く、会長しっかりして下さい。」

とルルーシュはため息をつきながら答える。

「だから、謝ってるじゃないの。」

「わかりました。しょうがないから、取って来ます。それまで、なんとか場を持ちこたえて下さいね。」

「わかってるわ。ありがとう、ルルちゃん。」

とミレイはニコニコしながらお礼を言う。

しかし、ルルーシュは気付かない。

ミレイの笑みが、進行用紙を取りにってくれることに深くしたのではないことに…。

 

ルルーシュは少しでも早く体育館に戻るために、無い体力を思う存分使う。

生徒会室は体育館から少し離れているので、結構な体力を使う。

まぁ、アッシュフォード学園の敷地がかなり広いので仕方ないことだが。

ルルーシュは、息を荒くさせながら生徒会室をためらいなく開く。

そこに、彼の者(かのもの)がいるとは知らずに…。

 

そして、ルルーシュは再び出会う。

…愛しき人と。

 

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『コードギアス 反逆のルルーシュ』