「皆、集まってくれ!」
「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」
部員の皆を呼び集め、リョーマを紹介する。
「今日からテニス部に入った、越前 リョーマだ。アメリカに住んでたらしく、今日から学校に通い始めたそうだ。」
「越前 リョーマっス。よろしくお願いします。」
「とりあえず、レギュラーだけ紹介しておくね。」
と言ったので、レギュラージャージを着ている人たちを見る。
「まず僕、部長の幸村 精市だ。」
「俺は副部長の真田 弦一郎だ。」
「柳 蓮司。」
「私は柳生 比呂士です。よろしくお願いしますね。」
「仁王 雅治ぜよ。プリッ。」
「俺、丸井 ブン太!よろしくな、リョーマ!!」
「俺はジャッカル桑原だ。」
「俺は新城 弘大(あらき こうた)だぜ!!」
「俺は切原 赤也。」
「赤也は2年で唯一のレギュラーなんだよ。」
「よろしくお願いします。」
わざわざ紹介してもらったので、もう1度挨拶をする。
「ここは実力主義だ。強ければ、学年なんて関係なくレギュラーになれるよ、リョーマ。」
その言葉にニヤッと笑い
「強そうな人たち、ばっかりだね。楽しい部活になりそう…。」
「とりあえず、実力を見たいから、乱打でもしようか。」
「うっス。」
幸村がそう言ってきたので、ラケットバッグからラケットを出す。
そして、1番近いコートに入り、「お願いしま~す。」と言って、幸村と乱打を始める。
パン!
パン!
パン!
「彼、フォームがとてもきれいですね。」
「だが、フォームぐらいなら誰でもできる。」
柳生がほめたのを聞いて、真田が辛く言う。
「やっぱり、うまいっすね!」
しみじみ、この学校に来てよかったと思う。
「リョーマこそ、向こうでテニスをしてたのかい?」
「はい。少しですけど…。」
しばらく続けていると、急に幸村がボールを止める。
「そろそろいいかな。誰か、レギュラーで試合したい奴、いないかい?」
「俺がやるぜ!お前に立海の厳しさを教えてやる!!」
「別に誰でもいいっすよ。俺は負けないけど。」
と強気に挑発する。
「フン!口だけにならないように、せいぜい頑張るだなっ!!」
「ゲームオーバー・ゲームセット!!」
「ウソだろっ?!」
「ウォンバイ・越前 リョーマ 6-0!」
「レギュラーの新城さんが…。」
「1セットも取れないなんて…。」
「リョーマ、おめでとう!今からレギュラーの1員だ。」
と言いながら、幸村が近づいてくる。
「ありがとうございます。」
「待てよ!俺が、こんな餓鬼に負けるはずがない!!」
「たるんどる!!」
「お前は、レギュラーから落ちたんだよ。」
とブン太がさらに傷を裂き
「弱いんだよ、あんた。」
と赤也がとどめを刺す。
「くそおぉぉぉ!!!!!」
入ったばかりのリョーマは、その日のうちにレギュラーになった。
そして、新城との試合を見て、リョーマの強さを認めずにはいられなかった。
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