ドゴッ!!!
バシッ、バシ、バシ!!!
「ゴホっ。」
体中が…痛い…。
いつまで続くの…?
いつまで我慢すればいいの…?
「黙ってないで、泣きわめけよ!それで土下座して謝れ!!そしたら、やめてやるかもよ。」
リョーマの顔を靴で踏みつける。
「ああ。お前さえ入ってこなければ、俺たちは仲良くやれてたんだよ!!」
「うっ…、負け惜しみ?負け犬の遠吠えはみっともないよ!!それに謝ったって、やめる気なんてさらさらないくせに何言ってんだよ。自分が弱いのを俺に押し付けるなっ!!」
リョーマは負けじと言い返すが、如何せん限界だった。
体は毎日の暴力によってボロボロにされ、心は身勝手な言い草でボロボロにされた。
しかし、それでも誰にも言えなかった。
それはあいつら…リョーマを殴っている首謀者たちテニス部の部員のせいだった。
初めは言葉だけだったのが、ここ何日か前からこうやってどこかに連れられて殴られていた。
それも馬鹿な言葉で脅しまでかけてきて…。
―お前、誰かにこのことを言ってみろ、そしたら部の活動停止になって大会に出れなくなるぜ!!―
―こんなことが起こったって知ったら、皆お前のことを恨むだろうなぁ。―
それが1日だけならまだいい。
しかし、こう連日と続いてくると、隠しきれなくなってくる。
いや、もう気づいているかもしれない。
あの先輩たちは、良くも悪くも真実を見抜く力を持っているから…。
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