『THE ONLY PERSON』PROLOGUE

とても大切な人がいた。

その人はとても私を愛してくれて、未来の約束までした。

でも、それは幼い頃の話…。

 

 

 

…アッシュフォード学園。

それはエリア11にある、ブリタニアの元貴族が理事長の学校だった。

そこには、誰もが見惚れる魅惑の男の子がいた。

そう。

アッシュフォード学園生徒会副会長…ルルーシュ・ランぺルージ、その人だ。

艶のある漆黒の髪。

瞳にはまっているのは、至宝の宝石アメジスト。

体の線はとても細く、力を入れたら折れてしまいそうなほどだった。

そんな彼は今、生徒会室にいた。

それも、椅子と一緒にロープで縛られて…。

もちろん、誰のせいかといえば、生徒会一の行事好き…ミレイ・アッシュフォードのせいだが…。

「ごめんね、ルル。会長命令だから…。」

「シャーリ…書類はたまってる書類はどうするんだ?!」

と机の上に山積みになっている書類を見ながら言う。

「そんなの後でいいじゃない。今から、面白いこと始めるんだから!」

ルルーシュの問いにシャーリーではなく、たった今入ってきたミレイが答える。

「会長!!」

ルルーシュの叫びはミレイには届かず、ミレイは放送のスイッチをONにする。

<ただいまから、男女逆転祭を始めます!!着替えて、体育館に集合!!>

と言うと、スイッチをOFFにする。

こうして、男女逆転祭が始まりを告げたのだ。

しかし、この出来事が止まっていた歯車を動かすことになるとは誰も思いはしなかった…。

 

NEXT…Ⅰ

『コードギアス 反逆のルルーシュ』