レジオンの襲撃から1日がたった。
襲ってきたAKUMAは無事に、クロスとラビが破壊した。
そして幸いなことに、死者や重傷者は出なかった。少し軽傷者が出たぐらいだった。
レジオンは黒の教団に捕縛され、今はこれからの事を上で話し合っているそうだ。
また、アレンの秘密であった『女』だということは昨日中に、教団全体に広まっていった。
その結果、アレンはこれから本当の姿で生活することになったのだ。
アレンは、他の物たちが受け入れてくれたことをとても嬉しく思っていた。
それは…少なからずアレンは皆に嘘をついていたからだ。
それなのに、皆は何も言わず、アレンを受け入れてくれた。
こんなことなら、もっと早く打ち明けていればよかったと思うほどだった。
緊張する…。
皆に女だとバレたが、姿を見せたのはほんの少数だった。
だから、自分の本当の姿を見て、どう思うか心配だった。
それも今から行くところは、食堂だ。
ちょうど朝食の時間で、込んでいるはずだ。
そろっと食堂に入っていく。
しかし、アレンが入った瞬間、皆が一様にこっちを見て来る。
………。
アレンの本当の姿を見た瞬間、皆固まった。
アレンのあまりの美しさに…。
いち早く回復したリナリーが、アレンに声をかける。
「ア、アレン君だよね?」
「…はい。」
沈黙が怖かった。
…拒絶されるかと思ったから。
「か、可愛い~!!!」
そう言って、リナリーはアレンに抱きつく。
「えっ?」
「アレン君、すごい可愛い!前から、可愛いと思ってたけど、髪長い方が似合ってるよ。」
「…あ、ありがとうございます。」
少し泣きそうになってしまった。
リナリーがほめてくれたことに。
…アレンは、自分の容姿が好きじゃなかったから。
それからも、たくさんの人がアレンの事を見て固まった。
そして、顔を真っ赤にして。
本当の自分を出してよくなった…。
それは、この想いを止める理由がなくなったと、同じ意味だった…。
END
BACK…Ⅴ