「…ごめん…皆…。」
「いやだぁ!!死ぬな、昌浩!!」
「必ず、戻ってくるから…。だから…見つけて…お…れを…。」
「あぁ…。必ず見つけてやる…。」
「…ま…た……ね……。」
「昌浩おぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!」
―――時は現代。
「紅蓮、最後の孫が生まれたよ。」
「まさか……昌浩なのか?」
「あぁ。見ておくれ。双子じゃ。」
「双子?!」
そこには可愛い双子の赤ちゃんが並んでいる。
「あぁ。」
「双子は不吉の象徴なんじゃないのか?」
「大丈夫だ。平安ならともかく、今は平成じゃ。珍しくもないよ。」
「そうか…。」
「左が兄の昌紀で、右が弟の浩紀じゃ。」
「昌浩は…?」
「弟の浩紀が昌浩の生まれ変わりじゃろう。昌紀は霊力がほとんどないからのう。それに比べて浩紀は、昌浩と同じぐらいの霊力を持っておる。」
「そうか!やっと…やっと会えた…。昌浩…!!」
すでに、歪んだ歯車は動き出していた…。
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